2009/03/17(火)携帯各キャリアの固有IDについて (全キャリア対応)
ケータイのユーザーIDを取得する方法まとめ (IDEA*IDEA ~ 百式管理人のライフハックブログ ~)
携帯各キャリアの固有IDについて (全キャリア対応)
2009.03.25 コメントで指摘を頂いてEZ番号の書式について訂正いたしました。(10桁→14桁)
2010.05.20 EZ番号の再発行のポリシーに変更があったそうです
現在携帯関連の仕事を離れたため詳細を追いかけていません。
高木浩光@自宅の日記などを参照してください。
PDFはこちら: mobileid.pdf:携帯各キャリアの固有IDについて (全キャリア対応)
携帯4キャリア(DoCoMo, au, SoftBank, emobile)と、PHS(willcom)まで書いています。*1)
このとおり、各キャリアは複数の似たようなID(機能)を提供しています。DoCoMoなんて4種類もあるんですよね。紛らわしいです。
それなりに調べましたが、たぶん間違っているところもあるでしょう。特にsoftbank周りは正直よくわかりません...
もし間違いを見つけたらコメント欄などで指摘して頂けると嬉しいです。
この表をまとめるに当たって特に注目したのは「固有IDが変更になるタイミング」です。
携帯キャリア・端末から提供されるIDを取得する方法をまとめているサイトはよく見かけますが、IDが変更になる可能性についてまとめたサイトはまだ見たことがありません。
ですが、そのIDがどのような由来のIDなのか、どのようなタイミングで変化する可能性があるのかを把握しておかないと、サービスの認証情報として利用することができるかどうか判断が行えません。重要な情報だと思います。
また、高木先生も書かれているように、プライバシーをコントロールするという点では、そのIDが送信を拒否できるかどうかも重要でしょう。サービスを提供する事業者側では「利用者の操作によっては送信されない可能性がある」ということを認識しておかなければ、エラーのハンドリングもできませんし、顧客対応にも支障が出るでしょう。
さて、改めて表を眺めてみます。
大きく分けて「端末に紐付いているID」と「契約(SIMカード)に紐付いているID」があるのがわかると思います。これは「機種変」*2の際にIDが引き継がれるか引き継がれないかを左右しますので、押さえておきましょう。
複数の端末にSIMカードを差し替えながら使っている場合にも影響が出ます。
また、iモードID(DoCoMo)と、EZ番号(au)には注目しておく必要があります。
これらは携帯電話の主たる契約や端末に紐付いているわけではなく、iモード契約、EZWeb契約に紐付いています。つまり、金銭的コストの大きな電話の契約をやり直さなくても、簡単な操作や申し込みでIDを変更できてしまうということです。
たとえば、特定の困った行動をするユーザからのアクセスを遮断するために、EZ番号を指定してアクセスを禁止するようなプログラムを書いたとします。
しかし、EZwebでは端末上の操作を行うだけで古いEZ番号を捨てて新しいEZ番号を取得することができてしまいます。*3
意図的に困った行動を行うようなユーザは、この機能を使ってアクセス制限を回避することができるかもしれません。
携帯の固有IDは、新しいIDを取得するのに携帯電話の再契約が必要という印象があるため、比較的強固な認証情報として利用可能だと思われがちです。しかし、ここに上げたとおり、IDによっては低コストでIDを再取得することができてるということも覚えておいた方がよいでしょう。
また、利用者の機種変更の際に登録情報を引き継げるようにしたい場合もあると思います。それに備えて、端末に依存しないIDを選んでおくか、あるいは機種変更を支援するような仕組みを準備することも検討すると良いと思います。