2008/11/11(火)Windowsにおける標準Virtual Printer

商用製品だとAdobe Acrobatだったり、フリーでもいくつかありますが、プリンタのふりをしてPDFを書き出してくれるツール、便利ですよね。
ところで、最近のWindowsやOfficeには出力形式こそPDFではないですが、似たようなことができるソフトがMicrosoft標準でバンドルされているようですね。

office-virtual-printer.png

プリンタ名入手記述方式表示に必要な環境
Microsoft XPS Document WriterVista or .NET 3.0XML(ベクトル)ベースIE7
Microsoft Office Document Image WriterOffice2003以降TIFF(ラスタ)ベースImage Viewer
たまたまプリンタにつながっていないPCでVisioを使っていたのですが、".xsp"で出力してファイルを持っていくことで楽に印刷できました。
PDFのほうが一般的ですが、必ずしもVirtual Printerがインストールされているわけではないことを考えると、Microsoft標準のツールはそれなりに利用価値があります。日本語周りもしっかりしてるし*1

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2008/11/10(月)ポメラ発売日

そういえば、今日はポメラの発売日でした。
ポメラの値段 (文具だし)でうじゃうじゃ書いてましたが、結局販売価格がどんな感じなのかざっくり検索してみた。

といってもめんどくさいので楽天とYahoo!ショッピングだけ。

pomera-rakuten.png
pomera-yahoo.png


Yahoo!ショッピング
17,304円(1月納品)
18,800円(即納)

楽天
18800円

*1

ということで、17000円台というのはなかなかないものの、それなりの値段で出てきているみたいですね。

*1 : 18,800円のは販売店同じですね

2008/11/07(金)ISPの接続料 (反論してみる)

払ったりもらったり、力で決まるISPの接続料 インターネットのお値段(2)(日経IT-PLUS)

はてブを見ると予想通りの反応だねぇ……格差とか利権構造とか。
世の中金だということを否定もしませんし、実際にISP同士の接続が記事のとおりになっているのもそのとおりですが、それを格差とか利権とか言う言葉で表現するのもねぇと。

元の記事の中でも触れられていますが、そもそものインターネットの構造が「相互接続」だったことに由来することなので、避けようがないですから。

ひとつの例。
インターネットがn個のISPで構成されていると仮定します。
ISPの利用者がお互い通信するためには、ISP同士で接続を持たなければなりません。お互いのISP同士をつなぐ回線を用意するのです。
もしそれぞれのISPが直接接続だけを行っているのであれば、各ISPはn-1本の回線(相互接続)を準備する必要があります。つまりインターネット全体ではn*(n-1)/2本の回線です。
isp01.png

インターネットを構成する存在するISPの数が少ないうちは、これでも成り立ちます。しかし、ISPの数が増えてくるとこの構成では破綻します。現在日本にいくつISPがあるのか実はよく知らない*1のですが、仮に1000社あったとしたら各ISPは999本の回線を準備して、インターネット全体では約50万本の回線が存在することになります。

これはすべてのISPが「完全に平等」な接続形態ですが、残念ながらコストが非常に高くなってしまうのはなんとなくわかっていただけると思います。
これでは通信コストが高すぎてとても商売になりません。

現在のインターネットの低コスト化を支えているのは、実は「ISP同士が直接接続をしていなくてもよい」という発想の転換です。
たとえば次のような状態です。
isp02.png

前の図ではすべてのISPがお互いに直接接続していましたので、通信相手がどのISPを利用していても直接通信ができました。しかし、この図では、たとえばISP AはISP BとISP Eとしか接続していません。
直接接続しているISP同士が通信できるのは以前と同じですが、直接接続していないISP AとISP Dが通信を行うにはどうすればいいか、答えはAとDのどちらにも接続しているISP Eに通信を中継してもらうのです。
同じようにISP BとISP Dが通信を行う場合は、ISP AとDに中継をしてもらいます。

つまり、あるISPはインターネットにつながっているどこかのISP最低ひとつと接続されていれば、ほかのすべてのISPと通信ができることになります。これによりISPの準備しなければならない回線数が劇的に少なくなり、驚異的な低コスト化が図られました。

この低コスト化があってこそ、今のようにインターネットが安価に普及したのです。


さて、元の記事にもありましたが、各ISPをつなぐ回線はISPが通信事業者にお金を払って借りています。自前で持ってもいいのですが、それでもやはり何がしかのお金がかかります。*2

ISP AとISP Eがお互いを接続する際に、回線にかかるお金を折半するとします。たとえば回線1本に月額100万円必要であれば、これを50万円づつ負担するわけです。AとEだけが接続している場合、この回線を流れる通信はお互いの通信だけですので、別に折半していたとしてもおかしいところはありません。
isp03.png

元の記事で言うところの「ピアリング」はおおむねこれに相当します。


しかし、先ほどのようにISP AとISP Dの通信をISP Eが中継している場合どうなるでしょうか。同じように回線1本の費用が100万円で、これを接続ISPで折半したとすると
isp04.png

ISP A 50万円負担
ISP E 100万円負担
ISP D 50万円負担
と、ISP Eは「通信を中継してあげているのに」余計に費用負担を背負い込むことになってしまいます。AとDが通信をしているばあい、その通信が成立することでEにはメリットはありませんので、それに対してEが費用を負担するというのはおかしい話です。
これは公平ではありません。

ということで、このような場合にISP AとDが「通信を中継してもらっている」ISP Eに対価(つまり、お金)を支払うことで負担を公平になるように調整する方法が考え出されました。これがトランジットです。

トランジットというのは力の強いものが理由なくお金を受け取る仕組みではありません。ISP Eは「ISP AとDの通信を中継する」というサービスを提供しており、それに対する対価としてお金を受け取っているのです。そして、受け取ったお金はAとDの通信という、E自身には直接関係のない通信を維持するためのコストとして消費されるのです。

(念のため。一般的にISPは営利事業なので、妥当な範囲で利益を上乗せするのは自然なことです)



とりあえず今日のところはここまで。
ブクマとかで反応があったら続きを書くかもしれないです。

*1 : 総務省に届け出ているのは5000社だとか言う話もありますが、営業実態があるのかどうか不明だし、名前だけで設備を持っていない、OEM頼り事業者もあるので

*2 : それ以外にも回線をつなぐための機械(ルータ)にもお金がかかります

2008/11/04(火)適当なリソース監視ツールを捜索中

UNIX(Linux)のホストのリソース監視を手軽にできるパッケージがほしい。
監視対象は、cpu usageやtrafficやHDD残量とかそういうもの。

複数のサーバの監視をするなら今のところcactiと周辺スクリプトを組み合わせるのが無難だと思う。ちょっと設定に手間がかかるけど、その後の利用は快適。
ただし、cactiを大規模に使うなら使うで、ちょっと困ったことはある。それはかつて「Cactiのよいとこわるいとこ」に書いたので割愛。

しかし、そこまで大規模にしたくない場合。特にホスト1台で完結するようなシステムの場合、もっと手軽にリソースを監視する仕組みがほしくなる。

今まではHotSaNICを使っていた。
これはなかなかよくできていて、snmpで取得できる類の情報だけじゃなくてdisk ioだとかマザーボードの温度だとか、そういう情報も取得してくれる。
(そういうことしてくれるプラグインが最初から添付されている)
ちょっと画面デザインに難ありだけど、まあまあなんとかなった。

しかし、開発が完全にストップしているようで、最近のkernelでは手でパッチを当てないと一部の機能が使えない。あと、最近lm-sensorsが使えないM/Bが増えている。できれば温度監視なんかもipmiに対応してほしい。

ということで、「いまどきの」監視ツールでいいものはないかと探している。


欲を言えばCentOSなんかのディストリビューションに含まれてくれているとうれしいんだけどね。1台完結のシステムなんて、手をかけずに作ってさっさと運用にまわしたいから...そのためにmakeしまくるのはあんまりうれしくない。

なんかいいものないですかねー