1200円のHDMIキャプチャが実用になる (RULLZ HDMI Video Capture)

RULLZ HDMI Video Capture
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1200円でHDMIキャプチャが買える!

ゲームの実況動画を配信する方、そしてネット配信の番組を作る方に必要になるのがHDMIキャプチャです。最近はゲーム機もビデオカメラも(コンシューマー向けは)だいたいHDMIで映像が出てくるので、HDMIキャプチャを一つ持っておけば色々使い回せます。

HDMIキャプチャの有名な製品にはAVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS AVT-C878 PLUSや、I-O DATAのGV-US2C/HDなどがありますが、比較的価格が高く、1万円台後半~3万円近くになることもあります。

ところが、最近Amazon.co.jpでやたらに安いHDMIキャプチャが販売されています。下手すると3000円を切っていることもあり、ここまで安くなると本当に動くのかどうか心配になってしまいます。

そこで、この手の格安のHDMIキャプチャを試してみようと思ったのですが、どうせなら最安クラスを狙いたいと考えました。そこでAliexpressを探してほぼ最安値だと思われる商品を探したところ、なんと送料込みで1,200円で入手できるものがあったので、これを購入してみることにしました。ブランドのロゴが違うのですが、おそらくAmazon.co.jpに出てるものと中身は同じでしょう。

この商品、ブランド名が「RULLZ」と書かれているんですが、同じ見た目でブランド名が入っていなかったり、別ブランドが印刷されているものも沢山見つかるので、とりあえずこの記事の中では「1200円キャプチャ」と呼ぶことにします。

いくら何でもさすがに安すぎるので、これで本当に問題なく使えるのかを試してみました。

7/14 追記

HDMI経由で音声を取り込むとモノラルになるというご指摘を頂きました。手元で試してみたところ確かにモノラルになるようです。ステレオ音声が必要な方はご注意ください。(記事の通りですが、音声についてはほぼ未チェックでした)

1200円キャプチャ(RULLZ HDMI Video Capture)の仕様

同梱されているマニュアルを見ると、解像度・FPSは1080P・30fpsまでMotion JPEGによるハードウェアエンコードUSB2.0接続と言うことになっています。他の高価なHDMIキャプチャと比べても60fpsがキャプチャできない程度の差です。PCからはUVC (USB Video Class)・UAC (USB Audio Class)で見えるので、だいたいのアプリケーションで問題なく使えるでしょう。このあたりは変に独自のドライバに依存する製品よりも安心です。

HDMIキャプチャ 仕様比較

HDMIキャプチャ 仕様比較

60fpsが必要かどうか、というのは用途に寄ります。ガチでアクションゲームを実況する用途でもなければ60fpsは不要だろうというのが私の感覚です。アクションゲーム以外の実況や実写映像であれば30fpsでも気にならないのではないでしょうか。

また、本体構造から一目瞭然ですが、HDMI入力のパススルーができません(スルー端子がありません)。ハードウェアエンコードと言うこともあり、低遅延には期待できないので、ゲームの実況の際にはHDMIスプリッタをつけて別のモニタに接続するのが現実的でしょう。Aliexpressを探していると似たような価格帯でHDMIパススルー付きの製品もあるので、そちらを試してみるのもいいかもしれません。

1200円キャプチャ(RULLZ HDMI Video Capture)のテスト

HDMIキャプチャで気になるのは、キャプチャ時のPCの負荷遅延発熱(長時間利用の安定性)かと思いますので、その観点でテストを行いました。

キャプチャ時のPCの負荷

テストにはThinkCentre M75q-1 Tiny 価格.com限定モデルを使用しています。メモリは標準8GBに8GBモジュールを追加しており、135WのACアダプタを繋いだ状況です。キャプチャには定番のOBS (Open Broadcaster Software)を使いました。

RULLZ HDMI Video Capture と OBS

RULLZ HDMI Video Capture と OBS

特に問題なくデバイスを認識し、映像も出てきます。負荷はOBSで録画している状態で15%程度でしょうか。録画停止状態では数%なので、キャプチャがによって過度の負荷がかかっていると言うこともありません。

2デバイス接続

RULLZ HDMI Video Capture 2台接続

RULLZ HDMI Video Capture 2台接続

実は、キャプチャがあまりに安かったので2台買っています。と言うことで一台のPCに2台のキャプチャを繋いでみましたが、全く問題なく認識しています。


AMD CPUとの相性

ちなみに、テストに使ったThinkCentre M75q-1 TinyはAMDのRyzenが搭載されています。こうしたデバイスにありがちな、Intel CPUでないと安定しない、という問題もなさそうです。

遅延

ハードウェアエンコードと言うことでどのぐらいの遅延があるかは気になるところだと思います。動画の中でも紹介していますが、一目見てわかるレベルで遅延があります。

概ね140msの遅延

概ね140msの遅延

LCD Delay Checkerを使って試してみると、140ms程度(4~5フレーム程度)の遅延が発生していることがわかります。

これだけの遅延があると、キャプチャした画面を見ながらゲームをプレイするのは難しいでしょう。ゲーム動画を撮影するときは、HDMIスプリッタを使って別のモニタでプレビューすると良いかと思います。

発熱(長時間利用の安定性)

過去にも小型のHDMIキャプチャが出回ったことはあったのですが、キャプチャ中の発熱が激しく、暫く使っていると熱暴走や異常動作をするという問題がありました。そこで、1200円キャプチャの本体に温度計を貼り付けた状態で、長時間キャプチャを継続するテストを行ってみることにしました。

6時間連続キャプチャ後の温度

6時間連続キャプチャ後の温度

概ね室温が29℃~31℃で扇風機やエアコンは使用していない部屋です。キャプチャを開始するとすぐに温度上昇が確認され、5分程度で室温+10℃ぐらいのところで安定します。その後6時間そのままキャプチャを続けましたが、キャプチャ本体の表面温度は室温+10℃程度を越えることはなく、映像にも問題が現れることはありませんでした。(詳しくは動画で)

あくまで筆者の環境ではありますが、これだけ長時間動作させても安定しているのであれば、十分実用になるのではないでしょうか。

1200円キャプチャ(RULLZ HDMI Video Capture)の実用性は高い

以上の通り、今回テストした1200円キャプチャ(RULLZ HDMI Capture)は、60fpsでのキャプチャができないことを除けば、従来一般的だった高価な製品に引けを取りません。人によっては60fpsが必須で、60fps非対応の時点で検討外かもしれませんが、本当に60fpsを必要としている人はそこまで多くないと考えています。

最後に念のために書いておきますが。AliexpressやAmazon.co.jpでは外見が同じ製品が大量に出回っています。これは、同じ工場や同じ設計で作られたものが様々な経路で流通しているのが原因です。結局中身は同じものだったりすることが多いのですが、外見が同じでも中身が違うものが混じっていたり、同じ販売店で同じ商品を買ってもタイミングによって異なるものが送られてきたりすることがあります。逆に外見は違うのに中身が同じものも出回っていたりすることもあります。そういうものなんだと思って購入してください。ちなみに、私が購入した1200円キャプチャ(と多分同じもの)をCerevoが日本国内で扱っているみたいなので、心配な人はそちらで買ってもいいかと思います。


amazon.co.jpで販売されている商品で見かけが同じもの。